学会誌"PALEO"刊行の辞

地球環境史学会 初代会長 川幡穂高


地球環境は20世紀以降,人間活動の影響が増大してきています.このような「人間圏」の影響を受けた環境変動の仕組みを正しく把握し,近未来の環境変化に備えることが社会からの要請となっています.そのためには,地球環境本来の自然変動の特性を様々な時間・空間スケールで捉え,そのメカニズムを理解することが不可欠です.そこで,過去の地球環境が経験してきた変動を,高い時間・空間解像度で定量的に復元し,サブシステム(大気圏,水圏,雪氷圏,生物圏,地圏)間での相互作用を理解し,その結果を総合的あるいは統合的に解析することを達成するため「地球環境史学会」が設立されました.

私達が存在する地球惑星の世界は時間とともに変化してきています.「地球環境史学会」は,これらの時系列で変化するさまざまな現象を理解することを重要な目標としています.「PALEO」とは,しばしば「古」と日本語訳されますが,それは正しくありません。私達が「PALEO」について興味をもつのは,過去から現在さらに未来へと続く時系列の世界です。「過去を知らずして未来を予測することは不可能である」ということを世界に発信するため「地球環境史学会」は努力したいと思います.

学会設立にあたり多様な「PALEO」の世界を知るため,研究の柱となる分野として Paleo-climatology, Paleo-ecology, Paleo-environments, Paleo-geography, Paleo-hydrogeology, Paleo-limnology, Paleo-magnetism, Paleo-microbiology, Paleo-oceanography, Paleo-seismology の研究者が集まりました.そして,これらをまとめて「PALEO10」と表すこととしました.Paleoの分野は広いので,将来他の分野にも加わっていただき,更なる発展を目指していきたいと考えます.

このたび「地球環境史学会」における刊行物として「PALEO」を創刊することになりました.この学術刊行物は,「地球環境史学会」の学術交流の場と位置づけられ,「PALEO」に関係したオリジナルな論文,レビュー論文,解説などを扱います.是非とも積極的にご投稿下さいますようお願い申し上げます.

「PALEO」の創刊が地球環境史学会にとってさらなる発展の契機となるよう,会員の皆様のご協力をお願いいたします.

本誌の特色

本誌の特色として、総説・技術報告などの一般的な論文カテゴリの他にも、以下のような解説カテゴリを設けて皆様のお役に立てるよう努力して参ります。

解説A (Paper review A)

会員が国際誌に公表した論文を日本語で解説します。解説Aは会員に限らず閲覧が可能です。

解説B (Paper review B)

会員が興味を持って読んだ論文を日本語で解説します。解説Bは会員のみ閲覧できます。

投稿について

本誌への原稿の投稿は、投稿専用ページから行ってください。

投稿に関するよくあるご質問

解説B(Paper review B)の投稿様式について

Q1. 原稿はどのファイルで投稿すれば良いですか?

A1.
エクセルファイルのひな形をダウンロードし、それを使って投稿してください。
ワードファイルが一般的とは思いますが、ギリシャ文字・上付き・下付き・化学式などの編集作業の間違いを減らすためですのでご理解ください。

Q2. 最終的な原稿のスタイルはどのような形でしょうか?

A2.
htmlというスタイルで電子出版します。

Q3. JpGUの連合大会の講演要旨投稿サイトのようになると良いのですが?

A3.
システムは大変高価で、現在の地球環境史学会の予算では使用できません。
編集委員の先生のボランティアに頼っています。

お問い合わせ

本誌の内容に関する問い合わせは、メールにて以下にお願いします。

編集委員会の構成

平成28年4月1日制定


委員長 入野 智久
委員 川幡 穂高,長谷川 卓 ,山口 耕生